2022-10-01から1ヶ月間の記事一覧
羅生門――「なぜ」と過程 次のような質問がありました。 「授業の最後におっしゃっていた「なぜそうなるの?」の発問に関してです。これは、その考えに至った過程を一つずつ解きほぐすように問うていく、という認識で間違いないでしょうか?」 その通りです。…
「方法はもっと緩やかな体験的なものを採用するのがいいのではないでしょうか。」 というご意見を補足し、 実際に行われている方法を 少し紹介します。 「国文法」を発見したのは、 江戸時代の国学者たちです。 彼らは、彼らにとってもすでに「古文」であっ…
I was born 吉野 弘 確か 英語を習い始めて間もない頃だ。 或る夏の宵。父と一緒に寺の境内を歩いてゆくと 青い夕靄の奥から浮き出るように、白い女がこちらへやってくる。物憂げに ゆっくりと。 女は身重らしかった。父に気兼ねをしながらも僕は女の腹から…
●元同僚の名訳です。 『舞姫』森鴎外 現代語訳(by 岩本幸一) 石炭はもう積み終わったようだ。二等船室のテーブルのあたりはとても静かで、アーク灯の明かりが煌々と輝いているのも、妙にむなしい。今夜は、毎晩ここに集まるトランプ仲間もホテルに泊まって…
「その子二十」の模擬授業から取り出しておきたいことを三つ。 ■三つの美しさ ア 音の美しさイ 字面の美しさウ イメージの美しさ Y君のと少し言葉は変えたけれど、三点に整理された「鑑賞のポイント」は、的確だし、記憶しておくべきことだと思います。 ア…
協議で言及してくださったように、 この作品の特徴は、 視点人物(チサ)と語り手の〈ズレ〉にあると思います。 かつ、「あとがき」に書かれていたように、 「いずれも幼い者を主人公にした」作品だという点が特異です。 保育園児は、「語り手」のような語彙…
今回の模擬授業には、教材の開発というテーマがありました。教科書をやる。なぜなら、それは教科書だから。そういう態度を超えていくものがここには潜んでいます。 この自発性は、教育という仕事において、決定的に重要です。 この作品を読ませたい。そこが…
うっすら思っていたことだが、やはり、そうだったのか。予備校の英語の先生。 https://twitter.com/newfield114/status/1576912962681327616?s=46&t=f-RCunYeTzuzJ6nLutfRxw 「進学校の先生方にご提案なんですが、「英文和訳」を授業や定期テストの中で扱っ…
文章を図式化できる力は、 現在、特に必要になってきている力だと思います。 例えば、パワポ。 いまや、文章を図式化するというより、 「パワポ化」→「発表」→最後に、「文章化」 といった過程をよく見ます。 (生徒の研究発表なんかはそうです。 発表に向け…