国語教育いろいろ

高校、大学の現場での議論のいろいろです

音読、追従読み

(2020.10.04)
●音読、追従読み

「音読、追従読みの際のフレイズが少し長い」というのは、
他の人たちの模擬授業でも繰り返し感じていることです。

これからやるみなさんは、
まずは、40人の教室の声が一息にそろう長さを意識してみて下さい。
初めは、ばらばらっとなるところをもう一度やらせて、声をそろわせることも必要です。
今回の文章なら、まずは「昔」で切ってもいい。
きっとバラバラっとなります。で、もう一度やって、まず「昔」をそろえる。
短めに切ってリズムを作る。

意味上どうしても長くなるところ、現代語の感覚と大き崩れるところはどうしてもそろいません。
そこは繰り返す。
――じつは、音読でそろわないところ、読みにくいところは、訳しにくいところであり、内容の上でも問題になるところなのです。
その意味でも、そろわないところを見つけておく、ていねいに読んでおくことは大切です。

もうひとつ、教師は内容がわかっているわけですから、
イメージを浮かべながら、そのイメージを声にのせながら、
意味としてよりよい箇所で切って読みます。

それに従って生徒が音読するとき、
生徒はじつはⅠ度目の「解釈」をぼんやりした形でおこなっているのです。
ただ音を出しているのではなく。

そういう音読になるように、音読の練習をしておくことはとても大事です。